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赤羽根医院ブログ

冬の胃腸炎にご注意

2019.10.19

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つい最近まで暑い日々が続いていたのに、台風の通過とともに急激に冷え込むようになってきてしまい、冬の足音が聞こえてきた気がする今日この頃です。インフルエンザも2019年はかなり早期から流行が見られ、気候の急な変化で体調を崩す方も多いのではないでしょうか?皆様も体調を崩さないように気をつけてください。
さて、冬になるとインフルエンザとともに感染性胃腸炎が増加します。感染性胃腸炎には細菌性胃腸炎とウイルス性胃腸炎がありますが、細菌性胃腸炎は夏に増えることが多い一方で、冬場にはウイルス性胃腸炎が増えます。ウイルス性胃腸炎はノロウイルス感染症とロタウイルス感染症が大多数を占めます。

  • どこからうつるの?

  •  ウイルスが口から入ることにより起こる経口感染で、ノロウイルスは感染者の糞便や吐しゃ物、及びこれらで汚染されたものに触れた手から感染します。また、汚染されたカキなどの二枚貝を十分過熱しないまま食べると感染することもあります。ロタウイルスも糞便や吐しゃ物から感染します。
    このため、ご家族が感染された場合は糞便や吐しゃ物の適切な処理が重要になります。

  • 症状

  •  病原体により異なりますが、潜伏期間は1~3日程度です。ノロウイルスによる胃腸炎では、主な症状は吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛であり、小児ではおう吐、成人では下痢が多いです。有症期間は平均24~48時間です。ロタウイルスでは米のとぎ汁のような白い便が見られる事がありますが、主におう吐、下痢、発熱がみられ、乳児ではけいれんを起こすこともあります。有症期間は平均5~6日です。健康な成人の場合は感染しても発症しなかったり倦怠感、吐き気などの軽い症状にとどまることもあります。ただし、体力の落ちている高齢者の場合は誤嚥性肺炎を引き起こすなどして重症化することもあるので注意が必要です。

  • 胃腸炎になってしまったら
  • 迅速診断キットがありますが、ノロウイルスでは保険適応は3歳未満、65歳以上などに限られています。
    ノロウイルス、ロタウイルスは(細菌ではなく)ウイルスですので抗生物質は効果がなく、むしろ腸内の細菌叢を乱して腸炎を悪化させてしまう可能性もあります。
    治療は基本的に対症療法のみとなります。
    また、いわゆる下痢止めは腸内の毒素を体外に排出しようとする腸の働きを抑制してしまうので必要がない場合には使用しない方が良いでしょう。
    このため、治療は補液(水分補給)が中心となります。重症の場合は入院して点滴することもありますが通常は経口補液(口からの水分補給)で十分です。スポーツドリンクは電解質を含んでいるので胃腸炎の時に良いと思っている方も多くいますが、実際にはスポーツドリンクは糖分が多すぎ、塩分が少なすぎるため、さほど理想的な訳ではありません。OS-1や アクアサポートなどの薬局で経口補水液として売っているものをお勧めします。経口補水液は水や水分がすばやく吸収されるように調整されていますので胃腸炎の際の水分補給には最適です。(通常の水の約25倍で吸収されます。)
    経口補水液は元気な時に飲むと飲むのに少々苦労する味ですが、脱水で調子が悪い時に飲むと意外と飲める味に感じます。
    また、なるべくゆっくり少量ずつ飲むことも重要です。胃液をはじめとする消化液は毎日約10L分泌され小腸で8L、大腸で2L吸収されます。大量に分泌し大量に吸収するという作業が体内で日常的に行われているわけですが、ウイルスなどにより胃腸炎を起こすと小腸での水分吸収が阻害され下痢になります。従って胃腸炎の時は何も口にしなくても腸の中は過剰な消化液が充満していて、水でも普通に飲むと下痢をするので少しずつ飲むことが大切になります。回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけましょう。
    小児や高齢者の場合は重症化することもあるため、早めに医療機関を受診しましょう。

  •  経口補水液の作り方
  • OS-1などの市販のものを買ってそのまま飲むこともできますが、粉状のものを買って溶かしたり自分で作ることなどもできます。
    1.水(湯冷まし)1L 
    2.砂糖40g(大さじ4と1/2杯)もしくはブドウ糖20g
    3.食塩3g(小さじ1/2杯)
    以上を混ぜて出来上がりです。
    お好みで風味をつけるためにレモンやグレープフルーツの果汁数滴を垂らしても良いでしょう。

  • ご家族が胃腸炎になってしまったら… もしくは感染を広げないために
  •  感染力が高いので吐しゃ物の処理に注意が必要です。ふん便やおう吐物の処理をする場合は、処理する人自身への感染を防ぐため、使い捨て手袋・マスク・エプロンを着用し、適切な方法で処理しましょう。ノロウイルスに効果がある消毒薬は、次亜塩素酸ナトリウム(ハイター・ピューラックス等)です。とくに、排泄後やおう吐物を処理したあと、調理や食事の前には石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
    汚染されたカキなどを十分過熱しないまま食べると感染するので、汚染されている可能性がある場合は85度以上で1分間以上加熱する必要があります。ウイルス性胃腸炎は乳幼児、高齢者では重症化し致命的になることもありうるので、健康な人も手洗い励行などで感染を避け自らが感染源にならないように心掛けましょう。

    ロタウイルスによる感染症については、予防接種ワクチンがあり、乳幼児を中心に接種を受けることが行われています(任意接種)。ノロウイルスについては、予防接種はありません。

  • ノロウイルスの消毒
  • ノロウイルスは一般的なアルコールなどでは消毒できません。以下の方法により消毒できます。

    方法1
    塩素系漂白剤(成分:次亜塩素酸ナトリウム)を水で薄めて、使用する。(薬剤の取扱いにご注意!)
    便や吐物が付着した床等:0.1%の濃度にしたものを使用
    トイレの便座やドアノブ・手すり・床等の環境消毒:0.02%の濃度にしたものを使用

    簡易なハイター等の薄め方(市販の漂白剤:塩素濃度約5%の場合)
    (注)次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させるため、金属部分に使用した場合は10分程度たったら水拭きしてください。また、塩素ガスが発生することがあるので、使用時は十分に換気をしてください。
    濃度(希釈倍率) 希釈方法
    0.02%(200ppm) 2リットルのペットボトル1本の水に10ml
    (原液をペットボトルのキャップ2杯)
    0.1%(1000ppm) 500mlのペットボトル1本の水に10ml
    (原液をペットボトルのキャップ2杯)

    方法2
    85度以上の熱湯に、1分以上浸ける。(やけどにご注意!)

  • 最後に  これって本当に(ウイルス性)胃腸炎?
  • 血便がでるんですが…
    ->腸炎でもより重症な細菌性腸炎などの可能性があります。(細菌性腸炎自体は夏に多い病気です。)すぐに医療機関を受診しましょう
    下痢や血便が1週間以上続きます…
    ->炎症性腸疾患などの可能性があります。一度ご相談ください。
    熱はないのだけれどずっと1か月以上下痢です
    ->過敏性腸症候群などの可能性がありますが、一度検査を受けたほうが良いでしょう。

    赤羽根医院でも食事指導や脱水に対する点滴などを行っております。症状がつらいときやご心配なときは当院にご相談ください。

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